新年の抱負というわけでもないけれど。

僕は親戚づきあいとかはあまりしないのだけれど、盆と正月くらいは帰省することにしている。帰省すると甥っ子や姪っ子といった小さな子どもと同じ家で過ごすのだけれど、子どもというのは本当に活動的で、起きているあいだずっと動き回っている。例外はタブレットやテレビで何かを見ているときくらいだ。

僕は子どもはあまり得意ではない*1ので、実家にいる間は居間の一角に居所を定めてタブレットで本やマンガを読むか、スマホでついったーを眺めるなどしてぼんやり過ごしていることが多い。

それでついったーに流れてくる可愛い子猫の動画とかを見て思ったのだけれど、猫や犬といった動物も、子どもはひっきりなしに動き回っており、年寄りは居心地の良いところでじっとしている。きっと子どもは目に映るものがなんでももの珍しく、あらゆる体験が新鮮でおもしろいのだろうと思う。年をとると知らないことが減り、体を動かす楽しみよりも億劫さが増し、だんだんと「居心地の良いいつもの場所」で習慣的に過ごすことが多くなるのかなと思った。

もちろん、これは猫や犬の話に見せかけて、僕自身の話である。大学進学を機に一人暮らしを始め、就職してからも一人暮らし続けている僕はライフステージが滞留しており、ややもするも学生時代から行動半径や休日の過ごし方が変わっていない。よく知っているいつもの場所で、いつもの過ごし方をしている。

これではいけない、と思った。

老いた猫のような暮らし、陽だまりにまどろむような暮らしは別に悪いものではないと思うが、僕にはまだ早いように思う。知らないことが減ったといっても、それは自分の生活圏内の話であって、生活圏内を少し離れれば国内にさえ行ったことない場所が無数にあり、やったことのない体験が無数にある。僕は子猫のような好奇心を取り戻すべきだ。

今年は行ったことのない場所に行き、やったことのないことをやろうと思った。そんな年末年始であった。

*1:眺めている分には可愛いと思うのだが、小さな子どもに合わせて振る舞うというのがどうにもできず、例えば大人と話すときのように話してしまう

ペルソナ5スクランブル クリア。おもしろかった!

ペルソナ5スクランブルをクリアしたので感想とか。

本記事ではゲームシステムとかの話をして、ストーリーの話はあまりしない。とはいえ、ある程度のネタバレはあるので気にする方は注意して欲しい。

 

ゲームシステムとか

本作はコーエーテクモゲームスω-Forceチームがクレジットされている。ω-Forceチームは無双シリーズなどを手掛けているチームであり、他社IPとのコラボでいうとガンダム無双とかゼルダ無双とかを作っている。ということで、本作はいわゆる『ペルソナ無双』なのかなと思っていたのだが、これは間違いだった

戦闘システム自体はアクションRPGなので無双シリーズっぽいといえばそれっぽく、特に戦闘によっては雲霞のごとく押し寄せる敵を蹴散らすようなシーンもあるのだが、それでもプレイ感はペルソナ5に近い。ダンジョン攻略では探索シーンとシンボルエンカウントによる戦闘シーンが切り替わるし、基本的には敵にこっそり近づきつつ不意打ちを仕掛けながら進むような攻略になるので、無双シリーズに比べるとどうしてもテンポは悪いし、敵を蹴散らしながらフィールドを駆け回るような爽快感はない。無双シリーズのような爽快感を期待してプレイすると、やや期待を裏切られると思う。

一方で、ペルソナ5の続編だと思えばかなりおもしろい。今作はペルソナ5のエンディングのあとを描いており、夏休みを利用して久々に怪盗団の面々がルブランに集合するところから始まる。キャンプやバーベキューをしようと計画していたところ、渋谷で事件に巻き込まれ、「ジェイル」と呼ばれる前作の「パレス」のようなイセカイが発生していることを知った主人公たちは、異変の解決のため再び怪盗団としての活動を開始する、というような導入であり、その後も新キャラクターを交えてペルソナ5本編のような密度の高いストーリーが展開される。

コープのシステムこそ無いけれど、日常パートでは街の探索や買い物、ベルベットルームでのペルソナ合体というシステムはある。戦闘でも、アクションRPGではあるけれど1moreや総攻撃といった要素が存在し、ペルソナやってるなーという感じがする。戦闘シーンについては、無双シリーズというよりも、葛葉ライドウシリーズとかの方が印象が近いかもしれない。ただ、地形等を利用したファントムムーブという要素はペルソナ5っぽくもある。

1周目は難易度ノーマルで遊んだけれど、戦闘の難易度はそこまで高くなかった。割としっかりダンジョンを探索するプレイスタイルなので攻略時のレベルが高めという事情によると思うのだが、ボス戦含めてほぼ苦戦しなかった。戦闘はアクション要素が強いけれど、それなりにレベルが上がっていればそうそう戦闘不能になることはないし、仮にピンチになってもペルソナやアイテムは瞬時に発動できる*1ので、回復アイテムを買い集めていれば壊滅的ダメージを受けても簡単に立て直せる。

ただし、本作はショップでのアイテムの販売数制限が厳しい(1度に買えるのは2個とか3個とかで、品切れの場合ダンジョン攻略などして再入荷を待つ必要がある。再入荷はストーリー進行ではなく戦闘回数とかに依存しているようなので、ダンジョンで何回か戦闘して戻れば商品が補充されている)ので、ダンジョン攻略から現実に帰還した際などはこまめにショップを覗き、再入荷したアイテムを購入するのが良いと思う。寄り道ボスの撃破なども目指す場合、戦闘不能からの回復アイテムとかSP回復アイテムは見かけたら買い占めるのが良いかもしれない。どうせ中盤以降はお金余るし。

また、ダンジョンにはわりとあちこちにチェックポイントがあり、チェックポイントからはダンジョンを脱出できる。ダンジョンを脱出するとHP・SPが全回復し、再突入時は任意のチェックポイントから攻略を再開できるので、探索途中のSP切れに悩まされることもあまりない。

 

フレーバーが良い

3以降のペルソナシリーズは音楽とUIがオシャレであることが知られているけれど、あのオシャレなUIは本作でも継承されており、例えばメニューを開いてステータスを確認するだけでもいちいち演出がカッコよくて楽しい。そういう細かな演出と作り込みがペルソナシリーズの世界観に深みを与えてくれていると思う。具体的にはショップのソフィアが可愛い。

日本各地で発生しているジェイルを攻略していくというストーリーのため、日常パートでも日本各地を巡ることになる。マップは各地の有名所を模擬しているらしく、知っている土地を見ると、あの場所かとわかって楽しくなるし、知らない土地だと行ってみたくなる。怪盗団と同じ旅程で各地を巡る聖地巡礼とかやったら楽しいだろうなと思う。

やたらと多彩な自販機の中身も健在で、日本各地の自販機では多種多様な飲料を購入することができるし、コンビニではじゃがりこを買うことができる。ルブランのアジトでは、じゃがりこを無限に食べ続ける裕介を見ることもできる。可愛い。

 

放っておくと祐介は無限にじゃがりこを食べるし、春は無限に紅茶を飲む。

実績(トロフィー)とか

隠しトロフィーはストーリー進行で自動で取れるもので、それ以外のトロフィーは取得条件が見えている。ので、取りこぼしとかはあまりないと思う。

日常パートでフィールド上の仲間キャラクターに話しかけるのさえ忘れなければ、サブイベントの回収を逃すこともない。サブイベントについても特に複雑なものはないので、攻略サイトとかを見なくても問題なく発見、クリアできる。

トロコンを行う場合、宝魔の撃破、剛魔の撃破、刈り取る者の撃破あたりはやや難しい。宝魔はダンジョンを脱出せずに攻略を続けていると出現しやすいらしいので、クリア後のジェイルなどで敵を倒しながら1周するようなことをしていればいずれ見つけられる。剛魔は各ジェイルに1体ずつ配置されている強敵(体から青いバチバチが出ていて、近づくと双葉に警告される)で、初見時に挑むと瞬殺されるけれど、レベルを上げてから挑めばそこまで辛くはない。刈り取る者は、終盤に開放される各ジェイルの強敵を倒す系のリクエスト(ボス再戦系ではなく、ペルソナ合体が開放される方)をすべてクリアすると刈り取るものに挑むリクエストが開放されるっぽい。リクエストで挑む強敵はかなり強いので、レベルを上げてアイテムをしっかり準備していった方が良い。なんなら一度ロケハンし、敵の使用属性と弱点属性を把握してメンバーを選択したほうが良いかもしれない。寄り道ボスから弱点属性の魔法をもらうとワンパンされることもある。強敵は攻撃力も高いだけでなく、HPが高くて長期戦になるので、SP回復アイテムも確保しておこう。

ただ、最終的にはBANDスキルMAXのトロフィーが一番つらい。これ以外のトロフィーはストーリークリア直前まで進めて、レベル上げしつつ強敵を倒したりペルソナ図鑑を埋めたりしていればだいたい集まるのだが、他のトロフィーを集め終わっても、BANDスキルは全然足りていなかった。その後は、BANDスキルを上げるためのプレイが始まる。(いや、2周目の攻略を楽しめばよいのだけど、ストーリーの追加要素はないので、1周目に比べると単調になりがち。)

 

難易度RISKYがヤバい

刈り取る者撃破時に開放される、2周目限定難易度がRISKY。2周目開始時に選択することができ、選択するとその周回では以降の難易度変更ができない。RISKYでゲームを始めると、「後悔はなしだ」のトロフィーが貰えるのだが、早ければ直後のチュートリアルで後悔することになる。

難易度RISKYはとにかく敵のレベルが高く、チュートリアルではいきなりレベル70のピクシーとジャックランタンに襲われる。2周目引き継ぎなので、自分のレベルも80以上にはなっていると思うのだが、それでも囲まれてアギやジオを数発食らうとあっさり死ぬ。走り回っていればジオは当たらないが、アギはたまに流れ弾が飛んでくるので、画面外から飛んできたアギに当たって死んだりもする。あと敵が硬いので、呪文詠唱している敵に殴りかかると、倒しきれずに呪文をもらって死ぬ

チュートリアルではアイテムが使用できず、ペルソナも1周目クリア時の手持ちペルソナを引き継ぐので、うっかり回復スキルを持たないペルソナ構成だったりするとかなり厳しい。僕はチュートリアルで5回以上負けた。

チュートリアルを越えれば、パーティーメンバーが増えるしアイテムも解禁されるので、攻略はだいぶ楽になる。それでも、中ボス(たまに出てくる名前付きのシャドウ)戦などでは味方が戦闘不能になることもザラだし、仙台のジュエルではザコ敵のスライムが物理無効を持っていたりする。そうなると雑魚戦でもいちいちSPを使ってスキルで攻撃せざるを得ず*2、SP回復アイテムがないと攻略の継続が難しくなる。

トロコンだけが目的なら、RISKYでゲームをクリアする必要はないので、「後悔はなしだ」取得後にリセットしてNORMALで2周目を始めるのが良いと思う。

 

ということでおもにゲームシステム面の感想。

ストーリーもめっちゃ良かったので、そちらも気が向いたら書くかも。

*1:ペルソナは発動後に若干の硬直があるかも

*2:いくつかのマップでは地形攻撃ができるが、それがなかったり、地形攻撃で倒しきれなければスキルを使うことになるので、HPがミリ残ったスライムにマハラギダインを撃つ苦しみ、味わいたくなかった。

竹田人造『AI法廷のハッカー弁護士』がおもしろかった。

www.hayakawa-online.co.jp

人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』の竹田人造さんによる新作が発表されたので読んだのだけれど、おもしろかったので全人類が読むべきだと思います。

ちなみに、4章からなる本作の最初の1章は無料公開されている。これはつまり、冒頭25%を無料で読むことができるということである(進次郎構文)。いきなり2310円払うのはちょっと、と思った人は、まずは無料公開された部分を読んでみよう。あるいは柞刈湯葉氏による販促noteもあるので、先に他の人の感想が読みたいという人はそちらを参照すると良いと思う。

 

以下感想。多少のネタバレが含まれるので、気にする人は注意してください。

続きを読む

信長の野望 天道

信長の野望シリーズといえばコーエーテクモがつくる戦略シミュレーションゲームで、プレイしたことがなくても名前は聞いたことがあると思う。
これまでにいくつものシリーズがあるのだけれど、僕は中古で手に入れた信長の野望 天道をよく遊んでいる。パッケージを見ると、10年以上前のゲームのようだ。(パワーアップキットとか移植版とかはその後も出ているが。)

トロコンまで一通り遊んだあとは、弱小武将である蠣崎家での攻略を行ったりしていたのだが、最近は早解きというかRTAっぽいことをやってみている。信長元服シナリオの織田家で始めて、天下統一までの時間(ゲーム内時間ではなく実時間)を競うというもの。最初に試走したときは12時間くらいかかったのだが、その反省を踏まえて再挑戦したら7時間弱でクリアできた。まだチャートも作り込んでいないし操作精度も悪い状態でそんなもんなので、練習したら6時間切るくらいまでは行ける気がする。
ただ、それが早いのか遅いのかはよくわからない。他にやってる人がいればベンチマークにできるなと思ってざっと調べてみたのだが、同じ条件(PS3無印のシナリオ1)でやっている人はいないようだった。悲しい。RTAの動画とか配信で、「ぜひ皆さんも走ってみてください」みたいなこと言ってる理由がわかった。一人で走ってるとモチベーションが湧きにくいのだな。やっぱり他の人と比べて速いとか遅いとかあったほうが良い。

別のレギュレーションなら先人がいないかなと思って検索してみると、PC版のパワーアップキットのシナリオ2を2時間足らずでクリアしている人がいた。
www.youtube.com

見たところPC版はそもそもゲームの速度が速いっぽいのだけれど、それを差し引いてもチャートの違いとかがあるっぽかった。
もうちょっと練習してタイム詰めてみようかな。

お返事

増田で名前を呼ばれたのでお返事するよ。

 

経緯

下記の記事のあるブコメに僕がスターを付けたところ、そのブコメ独禁法違反行為を煽っており、そのようなブコメにスターをつけるとはなにごとか、と増田で怒っている人がいた、みたいな。

news.yahoo.co.jp

anond.hatelabo.jp

注意あるいは前置き

この記事では以下、「いや、独禁法違反行為には当たんないんじゃないの?」という話をするんだけれど、僕は法曹関係者でもその他の専門家/実務家でもないので、僕の説明は、基本的には素人によるオレオレ法律解釈に過ぎない。

まぁ、元の増田の記事も素人によるオレオレ法律解釈なので*1つまり以下は素人によるオレオレ法律解釈バトルである。法的に確かなことが知りたい人は、この記事ではなく信頼できる専門家による解説を読んで欲しい。

それと、僕はブコメにスターを付けたし、それは当該ブコメに対する賛意の表明と受け取ってもらってかまわないのだけれど、ブコメの意見と僕の意見が100%一致しているわけではない。*2

 

独禁法について

www.businesslawyers.jp

ググったらちょうど今回のケースに似ている*3ケースに関するQ&Aを見つけた。

僕の理解に基づいて質問を要約すると、『化粧品メーカーの業界団体が改正特定商取引法施行規則を遵守していない(遵守していることを確認していない)通販業者に対して、商品を販売しない(卸さない)という自主規制を行った場合、それが独禁法違反になるか?』となる。

これに対する弁護士の回答も僕の理解に基づいて要約すると、『業界団体が共同して特定の通販業者に商品を卸さないという自主規制を行った場合、それは共同の取引拒絶行為に該当する。一方で、その自主規制に正当な理由がある場合、不公平な取引行為には該当しない=独禁法違反にならない』ということになる。

つまり、共同の取引拒絶行為がすなわち独禁法違反になるのではなく、その行為に正当な理由がない場合、という限定がつく*4

 

翻って、本件についてはどうであろうか。

記事の中でもやしの生産者や業界団体の言い分はいろいろだけれど、例えば

「これまで、がまんしてがまんして薄利でやってきましたが、もう限界です。今後、緑豆や燃料費のさらなる高騰が予想され、赤字に転落する日が近づいています。納入価格をせめて2円でも、できることなら4~5円上げていただきたい

とか、

大手スーパーに納入価格を上げてほしいとお願いしたところ、『うちで扱っている別の業者からは値上げの話は来てないよ』と返されました。それなら取引をやめるよ、という言葉にも聞こえました。

みたいなものが紹介されている。

 

つまり、「今の価格では赤字、あるいは薄利で大変だから、納入価格を上げてほしい」という要請に対して、「それなら取引をやめるよ(他の安い生産者に切り替えるよ)」と言われた、というわけだ。(前述2つの引用部分は別の人の発言だけれど、記事全体の趣旨としてもひとまとまりに受け取って良いと思う。)

これに対して、たとえば「生産者団体としては、極端な薄利、あるいは赤字での納入には応じない」という姿勢を見せることは、「正当な理由のない共同での取引拒絶行為」に当たるだろうか?

前述解説記事で言及されている『事業者団体の活動に関する独占禁止法上の指針』によると、

ア 自主規制等に係る判断

 自主規制等に関して、その競争阻害性の有無については、

(1) 競争手段を制限し需要者の利益を不当に害するものではないか(§8―4

及び

(2) 事業者間で不当に差別的なものではないか(§8―3§8―4§8―5

の判断基準に照らし、

(3) 社会公共的な目的等正当な目的に基づいて合理的に必要とされる範囲内のものか

の要素を勘案しつつ、判断される。

とのこと。

僕としては、「生産コストと同程度かそれを下回るような値段では事業が継続できないため、売らない」という姿勢は、上述の競争阻害性を満たさない(競争を阻害しない)と思う。したがって、仮にそれが共同での取引拒絶行為に該当したとしても、それは独禁法違反にならない、と思う。

 

結び

以上が僕のオレオレ法律解釈である。その解釈によればやはりブコメの言う『「じゃあおたくには卸さない」と、苦しくても取引を中止』する行為は違法ではないと思う。*5

*1:いや、増田が素人かどうか、確証があるわけではないけれど、行政の説明ページのリンクだけ張って何かを証明/説明した風に振る舞うのは素人っぽいムーブなので、まぁ素人だと思っていいかなみたいな。

*2:僕の意見は僕自身のブコメに書いたとおり。『もやし生産者全体が苦しいのだとしたら、誰かが値上げすればほかも追従するんじゃないかという気もする。

*3:この素人による「似ている」という判断も信頼ならなくて、重要な相違点を見落としていたりするのだけど、まぁ専門家の判断を援用しないと素人が何を言っても説得力がないので。。。

*4:このあたりの建付けは、例えばだれかの名誉を毀損する表現が、真実相当性や公益性を満たす場合には違法ではなくなる、みたいな建付けに"似ている"

*5:繰り返すけど、僕は専門家ではないので、以上の主張はてんで間違っている可能性はある。

リターンを考えて政策を決定してもよい。

吉村大阪府知事日本維新の会)のツイッターでの発言がホッテントリに上がっていた。

出産費用全額の公的扶助を訴えるもので、その根拠の一つとして、「投資と見ても最も効果が高い」と主張している*1

 

b.hatena.ne.jp

これについて、「投資効率で政策を決めるのはいかがなものか」「もしリターンが少ないと見れば、福祉を切り捨てるということか」という批判がある。それらの批判にも一理あるとは思うものの、僕としては投資効率が良い政策は行って良い(行うべきだ)と考える。以下その理由を述べる。

なお、僕は政策一般についての話をしようと思っているけれど、福祉政策に限った話としても、投資効率が良い政策を退ける理由はないと思っている。

 

理由1.投入できる資源は有限であるから、効率は重要である。

当然だが、無制限の社会福祉は実現できない。基本的に政府の機能は再分配であるので、集めた以上の支出はできないし、支出を増やすということは収入も増やさなければならない*2

通常は投入できる資源が有限であり、達成したい政策目標は無数にあるのが普通なので、優先順位をつけなければいけない。そのときに何を優先するのかは信じる思想によって変わってくるだろうが、社会的なリターンが高いというのは優先順位を上げる根拠になるだろう。(これは、裏を返せば税金を無駄使いするな、という主張になる。)

 

理由2.リターンの見込めない福祉政策を正当化するロジックは別にある。

本ツイートに対する懸念として、「(福祉)政策にリターンの概念を導入すると、リターンの見込めない福祉政策がカットされるのでは」というものがあった。もちろん、リターンが見込めないとしても実施すべき福祉政策というものはある。そういった福祉政策は、たとえ単独では赤字であろうと維持するべきである。なぜならば、日本は憲法生存権をはじめとする基本的人権を保証しているためである。

先程の優先順位の話でいえば、「憲法で規定されている」政策は無条件で優先順位が最高になるので、リターンがあろうとなかろうと実施しなければならない。

 

つまり僕の主張は、「法でやると決まっていること」はまず行う必要があるが、「法でやってもやらなくても良い/やり方に裁量が認められていること」については、費用対効果や重要性、緊急性を勘案しながらどれを行うかを決めるべきだ、というものである。わりと常識的な主張であると思うがいかがだろうか。

 

以下余談。

ところで吉村知事のツイート、『国が出産費用を全額もっても~~』と述べている。氏は現職の知事なのだから、投資効果が高いのであれば、まずは大阪府が率先してそうした政策を実現すれば良いと思うのだがいかがであろうか。現に、コロナ対策では大阪モデルと称して様々な施策を行っていたわけだし。

ちなみに、ちょっと調べたところ、大阪市国民健康保険の加入者は出産時に40万円強の一時金が支給されるようである。また、国民健康保険被保険者が出産したとき、世帯主に42万円が支給されるようである*3。出産費用の公的扶助自体、すでに国民皆保険制度の中である程度達成されているのかもしれない。

*1:本来であれば、この主張自体の当否(本当に出産補助がをするとリターンが大きいのか)は吟味する必要があるため、その評価は保留する。本記事ではあくまでも、リターンを評価軸に用いることは妥当か、という論点に絞っている。

*2:僕は財政均衡論者ではないので国債/地方債を発行することで賄えるのであれば発行すれば良いと考えているが、それにしても限度があり、無限に発行することは出来ない。

*3:リンク先は大阪府吹田市のものだが、ぐぐると東京都調布市兵庫県西宮市など、他の自治体のウェブサイトでも同様の記述が見られる。

GW終わったけど。

雑記

オーダメイド、着心地いいよという話

オーダメイドのスーツというのがある。
細かく採寸して、体型に合わせたサイズのスーツを作ってくれるというもので、サイズの調整のほか、デザインなんかも選べたりする。当然、既製品のスーツ(吊るし売りと言ったりするらしい)に比べると高いのだが、実はそこまで高くないブランドも存在して、FABRIC TOKYOとかは5万円くらいでもスーツを作ることができる。

ちょうど当時、『王様の仕立て屋』を読んでスーツについて関心が高まっていたところだったので、手持ちのスーツを入れ替えるタイミングで発注してみた。採寸して発注という流れなので、発注から商品の到着まではそこそこ待つことになるのだが、ともあれ数カ月後に手元に届いたスーツを着てみると、これがなかなか着心地が良いし、シルエットが綺麗に見える。サイズの合った服というのは、それだけでなかなか快適なものだ。快適だったので、スーツに合わせてワイシャツも何枚か買ってみた。既製品のシャツだと胸囲が余るか袖丈が足りないかということが多かったのだが、オーダメイドだと当然そういうことがない。サイズの合った服というのは快適である。

5着シャツを買ったつもりが10着届いた話

ただ、新たに買ったワイシャツは今まで着ていたものより生地が薄いので、アンダーウェアのTシャツが透けるという問題があった。下に来ているのは白無地のVネックTシャツなのだが、とくにVネックの部分が目立つ。最近ホッテントリに上がっていた下記記事なんかを見ても、白いシャツというのは透けやすいようだ。
b.hatena.ne.jp

ということで、透けにくいというベージュのアンダーシャツを買ってみた。襟や袖などの布の縁が折り返してある(リブというらしい)シャツも透けやすいということで、リブがないものを選んだ。具体的には下記のもの。
www.amazon.co.jp
あまりよく確認せずに買ったため、2着セットということに気づいておらず、5着買ったつもりが10着届いた*1。まぁ、別に腐るものでもないし、得をしたと思っておこう。

ゲーム

ポーカーチェイス

いま、天開司・因幡はねるとのコラボをやっている。天開さんは個人勢、因幡さんは774.incの有閑喫茶あにまーれ所属のバーチャルユーチューバーだ。
天開司さんはギャンブラーなので、わりとはまり役な気がする。

つかねるコラボ

ランク帯は相変わらずダイヤモンドとプラチナをウロウロしている。先日はじめてストレートフラッシュをあがった。フォーカードは5回くらい上がったことがあるので、ようやうという気がする。ロイヤルフラッシュを上がれる日は来るのだろうか。(ちなみに、ミッションの達成にはショウダウンが必要なので、ロイヤルフラッシュが成立したとき、レイズをするかどうかという葛藤が生じる。もし相手がフォールドすると、ショウダウンできないので。)

役表示画面のスクショは撮り忘れたので実績解除画面。

ハースストーン

バトルグラウンドがアップデートされてた。新種族「ナーガ」がやたら強い印象。1回目のプレイでナーガの軍団にボロ負けして、2回めで新ヒーロー使ってナーガを集めたら優勝した。

ナーガが強いので、ナーガを引けるヒーローパワーも当然強い。

*1:値段を見ると2800円の55%オフで1300円となっている。定価は1着1400円なので、2着セットで売られているようだ。ただ、商品名や説明からは2着セットなのかよくわからなかったため、念のためカスタマーサポートに送付ミスでないことは確認した。